<英国自動車雑誌サイト BBC TOP GEARでのアコードツアラーType-S長期テスト第1、2回> http://www.topgear.com/jsp/roadtestSearch.jsp?carType=new&mDesc=Honda&rDesc=Accord&mCode=B5&rCode=A6 【2003年11月1日】 「ああ、いい車だよ。我々の撮影機材も荷物も、家具も買い物袋も何でもOKだし、また本当に運転が楽しいんだ。そう、高速道路では特に素晴らしいね。快適で洗練されている。」 他にケチをつけるところは何か? 「いや、無いんだよ。本当に。」 今月から長期テストにはいったアコードツアラーについて、運転した我々TopGearのスタッフ数人から返ってきた言葉は、どれも上記のとおりだった。1万マイル(17,000km)走って、この“ビッグホンダ”はてきぱきと仕事をこなし、誰からも不満はほとんど出ないほどであった。巨大な荷室と簡単にリアシートを畳める機構の御陰で、アコードは何度も週末の荷物運びにかりだされることになった。一方、ロングドライブから帰ってきた連中たちは、その快適なクルージング能力に惚れ込んでしまっていた。これらは、単に快適だとか機能性があるという言葉で片付けられないほどのものだ。 そう、先代まではちょっと平凡な車であったが、このType-Sは有望株だ。すばらしいギアボックスに、正確なハンドリング。もうほとんど完璧だ。あえて言うなら、“たった30ブレーキ制動馬力分”くらいしか、欠点がない。(=ほんのわずかという意味) 【2004年1月7日】 アコードは、「非凡な快適性を持った速いクルマ」といえる。通勤やロングドライブでは静かでストレスのない快適さを提供する一方、その気になればシャープで反応のいいハンドリングを見せる。見た目も快適だ。12,500マイル(21,000km)で、我々のアコードは最初の点検を受けた。作業はスムーズで、芝刈り機やモーターボートが並ぶ脇には、スマートなカフェとTVがあり、1時間半の待ち時間は快適だった。 リアサスペンションからの軋み音が発生していたので、油をさしてもらった。スクリーンウォッシュ等も含め、151ポンド(=30,000円)。ちょっと高いなあ。 今回のレポートで唯一のネガティブな面は、度重なる改善対策にある。何度も販売店に持って行かなければいけなかった。パワーテールゲート・コントロールユニット、エンジンブレザーパイプ、警報、インスタントモビリティシステムなどだ。 (つづく) ★今回よりしばらくの期間、BBCが出版している自動車雑誌TOP GEARでのアコードツアラーの長期テストを紹介していきます。今迄紹介してきました自動車雑誌の同様に、編集スタッフ達が心を奪われている様子が手に取るようにわかります。 こんなに英国人の心をとらえているアコードツアラー。全くオーナーになった自分と同じ心が伝わってくるだけに、逆に日本の雑誌を読むたびに、固定観念に支配されているだけではないか?と疑いたくなります。 <英国自動車雑誌サイト BBC TOP GEARでのアコードツアラーType-S長期テスト第3回> http://www.topgear.com/jsp/roadtestSearch.jsp?carType=new&mDesc=Honda&rDesc=Accord&mCode=B5&rCode=A6 【2004年3月3日】 私は、いいアイデアを書き残す習慣がないが、2月に中部ウエールズを訪れるという考えは、今迄で最も向こう見ずなものの1つになるに違いない。一層まずいことに、それは家族旅行だった。2歳のエリーを含む5人は、エラン渓谷のダムに囲まれた最近のTOPGEAR誌を飾った景色を再び訪れることになった。 出発するにつれ、風雨は激しく打ち付け、暴風が吠え始めた。10マイルも走らないうちに、エリーはベビーシートで大あくびをし始めた。走り進むにつれ風は収まり、やがて私たち家族は、このホンダアコードがなんて静かで快適かと口々に賞賛しはじめたのである。 エラン渓谷の麓にあるレイエイダーに到着する迄には、私たちはまた、この広い車内と巨大な荷室にも感謝していたのだった。さらにいいことに、道路も乾き、楽で快適なドライブを楽しむことができた。 日が暮れるまでに、エリーは、ダッシュボードに散りばめられたボタンで遊ぶことを覚えた。私自身にとっては、オートテールゲートが新しく楽しいおもちゃになった。私たちは旅をおおいに楽しんだ。たぶん、ウエールズの人は、そんなバカはしないと思うが。 ★別のコラムでもウエールズの渓谷の悪天候でのアコードツアラーの活躍が取り上げられていました。アコードの静粛性の面目躍如ですね。 <英国自動車雑誌サイト BBC TOP GEARでのアコードツアラーType-S長期テスト第4回> http://www.topgear.com/jsp/roadtestSearch.jsp?carType=new&mDesc=Honda&rDesc=Accord&mCode=B5&rCode=A6 【2004年5月5日】 私の子供達に車のデザインをさせたら、きっとそれはなめらかな風船ガム販売機に車輪が付いているような外観になるに違いないと思う。知ってのとおり、子供達にとって重要なテーマは違う。彼らにとっては、性能や信頼性などは2の次で、トレーテーブルやグローブボックス内蔵冷蔵庫、ドーナッツ保温機のようなものが重要なのだ。 ホンダアコードには、そのような的外れな装備はないが、おっと思わせる装備として、オートマチックテールゲートがある。キーのボタンを押すと、ウイーンと荷室が開き、もう1度押すと、それっ、閉じるのである。荷室の扉を開けるのにもたもたしているうちに、買い物袋の中身を側溝に落としてしまうようなことは、今後は2度となくなるだろう。ただ単にボタンを押し、荷物を入れるだけ。 開ける時の音は案外大きいので、真夜中の静まり返った道では開け閉めしない方がいいかもしれない。一方、こんなプラス面もあるかもしれない。あなたの友人が、通りを挟んで向こう側から、「あれっ? 荷室を閉め忘れているじゃないですか。」と得意げに注意したとします。その時は、もっと得意げに「いや、そんなことはありませんよ」とキーのボタンを押せるのですから。 ★英国の随筆の香りのするエッセイですね。最後のスノッブな雰囲気が何とも言えず、英国っぽいです。 <英国自動車雑誌サイト BBC TOP GEARでのアコードツアラーType-S長期テスト第5回> http://www.topgear.com/jsp/roadtestSearch.jsp?carType=new&mDesc=Honda&rDesc=Accord&mCode=B5&rCode=A6 【2004年10月6日】 最近私は、あまりにも文学的すぎると、読者からおしかりを受けた。(なぜなら、私は何回か14世紀の詩人フローレンタインとトマス・ハーディを引用しているからだ)それじゃあ、このすばらしいアコードに別れを告げて、人気バンド「ステータスコンボ」のビートに乗せて、今月から別のクルマにしようか... えっ、自分で金を出して、好きなのを選べって?(わかったよ、ジョンソン) アコードの2面性は、以下のとおりだ。まず、1707L(シート折り畳み状態)もの荷室を誇る大きなステーションワゴンであること。そして、同時にType-Sは、ちょっとスポーティなモデルであること。 デカルト主義(また出ちゃった、ごめん)の2面性のように、あなたは2.4L i-VTECエンジンのスピードターンに酔いしれると同時に、革とトリムのインテリアやロアスカートやアルミホイールによだれを拭うかもしれない。 また10.2km/Lもある好燃費を知って、あなたは立ち尽くすかもしれないし、またスーパーチャージャーが付いた霊柩車のように見えると思うかもしれない。 う〜ん、どれも当たっている。しかし、このハンサムなホンダは、実用的で信頼性が高く、同時に運転して楽しい車である。 クルマに対して望むものは、何でも叶えてくれる車と言えよう。 ★英国の香り高い評論ですね、それにしても、大絶賛です。嬉しいですね。アコードワゴンの良さが、本当にわかってらっしゃる。 <英国自動車雑誌サイト BBC TOP GEARでのアコードツアラーType-S長期テスト第6回> http://www.topgear.com/jsp/roadtestSearch.jsp?carType=new&mDesc=Honda&rDesc=Accord&mCode=B5&rCode=A6 【2004年10月11日】 私の義父も、車については少しくらい知っている。たとえば、ロールス氏とロイス氏が出会って、商売が始まったなどである。数週間前、スヌーカー(ビリヤードの一種)に行く義父をアコードツアラーに乗せて行った。 彼に感想を聞いてみた。全般的に好評だった。彼は、荷室の大きさに感嘆した。特にその深さについては。 しかし、一方で、インテリアに関しては、いくつか評価を保留した。私は、Type-Sのトリムとカーペット、革シート、アルミシフトノブが非常に好きだ。しかし、義父は、黒と銀のチェッカーボード風のセンターコンソールを見た時、「こいつは趣味じゃないな」と言った。確かに、このクルマは大柄なステーションワゴンだし、子供のスケートボードなどを放り込むのに適している。しかし、それだけじゃない、ドライバーの心をくすぐるスポーツ性も兼ね備えている車なのだから、別にいいと思うのだが。 でも、スポーティーなステーションワゴンとそれとは釣り合わない安物のスポーツウエアに身を包んだ40男である私とを、彼に結びつけさせようとしても、結局は平行線だろう。う〜む、私は不満だった。しかし、彼が6フィートのスヌーカー棒を握りしめている間は、それをおくびにも出せないのだった。(^^ゞ) ★彼の深いアコードツアラーへの愛情が底辺にある英国調ユーモアにあふれたエッセイですね。それにしても、米国人の文章と違い文学的で難解。1回読んだだけではわからないです。高校時代の英語の予習を思い出します。 |
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