<英国自動車業界サイト wait(World Automotive Industry Trend)news .com> ・アコード・ツアラー テストドライブ(2003年12月) http://www.waitnews.com/honda_accord_tourer_test_drive.htm ホンダが静かに快進撃を続けている。2002年における全世界の乗用車生産台数は、過去最高の2,147,666台で、2001年より6.1%の贈となっている。この統計によれば、イギリスでの生産台数は+57.3%増の177,028台であり、2003年は190,000台に達すると思われる。イギリスでは、シビックとCR-Vが主力で、アコードの生産は小さかった。しかし、そのことが新アコードツアラーの開発にあたって、欧州色を薄められることを意味しなかった。アメリカではアコードはベストセラーカーで、小型車部門において3位の売り上げを誇っている。しかし、ヨーロッパにおいては全くインパクトのある車ではなかった。これまでのアコードを運転してみれば、なぜアメリカでは人気で、ヨーロッパではそうでないかわかるだろう。 しかし、もしあなたが新アコードツアラーを運転すれば、この車がホンダの売り上げをヨーロッパ中で伸ばすにちがいないと感じるはずだ。実際、既にそのことが現実になりつつある。なぜなら、ホンダの2003年のヨーロッパでの売り上げが10か月で前年比+7.1%アップの170,327台で、これはヨーロッパ市場が前年比-0.5%ダウンの中で達成されているからである。 アコードツアラーが魅力的なのは価格ではない。もっとも、ベースモデルは17495ポンド(350万円)からなので十分魅力的ではあるが、トップレンジは22,095ポンド(440万円)もする。この車には、他と違うと感じさせる実に素晴らしい幾つかの魅力があるのだ。 たとえば、荷室の下にある収納スペースは、ノートパソコンを駐車時に一目に触れないようにするのに役立つし、また、蓋を外して買い物袋を入れれば、袋が滑り出すのを防ぐことにもなる。 アコードツアラーは、スポーティーモデルとしてホンダは宣伝しており、それはたぶん2.4Lバージョンを指しているようだが、実際は2.0Lでも十分だ。確かに2.0Lでは、その力を十二分に引き出すためにはテクニックが必要だが、ほとんどの人にとって、普通に運転しても平均以上の走りを見せるはずだ。 アコードツアラーは全長4750mm、幅1760mm、高さ1470mm、ホイールベース2720mmの大きな車だ。パワーは2.0Lで155馬力、2.4Lで190馬力で、トランスミッションは、2.0Lは5速マニュアル、2.4Lは6速マニュアルか5速オートマ(シーケンシャルモード付き)となっている。 ツアラーは、ドライブが楽しくなる車だ。その全長にも関わらず、駐車は極めて容易で、走行時の騒音はほとんど聞こえることがない。室内は十分な広さで、一方、荷室の大きさも特筆できる。もし、大きな荷物を運ぶ必要が出てきたら、簡単にアレンジできるシートにより、容積にも長さにも対応できる。独立オートエアコンは快適で、大きな室内にも関わらず、設定温度に達する時間も短い。ナビの性能も優れており、特に目的地へのルート表示が非常にわかりやすい。またタッチパネルの操作性も良好で、必要に応じて表示を変えることも簡単だ。応答性も速く、渋滞回避に手間取ったのはたった1回しかなかった。 電動テールゲートは、スーパーマーケットで買い物袋をたくさん抱えて駐車場に戻った時に、非常に役立つ。安全対策も十分配慮されているこの機能は、便利で1度味わったら忘れられないものだ。 安全性も幅広く配慮され、同時に優れている。油圧(!日本仕様と違うんですね)ステアリングは操作性に優れている。EBD付きABSは全モデル標準装備、一方、2.4LにはスタビリティとECTSが追加装備される。デュアルエアバッグはサイドエアバッグおよびサイドカーテンエアバッグと組み合わされ、同様に標準装備である。クルーズコントロールもエントリーモデルを除き、標準装備だ。安全性は、歩行者にも配慮されており、ボンネットは歩行者との衝突時には簡単に外れるようになっており、またバンパーも歩行者への衝撃を吸収する設計になっている。 |
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