アコードワゴン 思い入れインプレッション
(2)アコードワゴン インプレッション/エッセー
1)すばらしい車との出会い〜ミニバン希望の心を変えさせたNewアコードワゴン
【ポイント】
1.まずは内装の高級感に好感を持った。

2.試乗してみると非常に運転しやすい。しっかりとしたハンドリングとしなやかな足回りの良さが際立っていて、試乗すればするほど魅せられていった。

3.デビュー時の新聞での写真と違い、実車はとてもかっこよかった。

4.色はバーモントグリーン・パール。実車で色の確認ができず決定したが、期待どおりの気品溢れるカラー。光の当たり方で、さまざまな表情を見せる。
今までずっと2ドアクーペ車(カローラレビン)にRV-INNOのルーフキャリアを搭載して、ファミリーキャンプを楽しんでいました。次の車は絶対にミニバンにしようと心に決めていましたが、オデッセイの商談に行った販売店でたまたまアコードワゴンを試乗してみて、その走りの素晴らしさとインテリアの質の高さに、家族全員心を奪われてしまいました。

またエクステリアは、発表当時新聞紙上で見た印象は良くなかったのですが、初めて見る実車は非常にかっこいい。これほど写真と実物の印象が違うとは、非常にびっくりしました。ミニバンの候補達(イプサムとオデッセイ)と乗り比べれば比べるほどアコードワゴンへの思いは深まり、ついに契約に至りました。

色は、家内と娘の希望で、高級感あふれるバーモントグリーン・パールを選びました。実車を見ずに選択したのでとても不安でしたが、納車日を迎え、それは期待どおりの大きな喜びに変わったのです。
マンションの駐車場に初めて入ってきた愛車は、日陰の下では、黒の車とほとんど変わらない色に見えました。ところが、駐車位置に着き、全身に朝日を浴びたその姿は、真珠のように細かい粒子がきらきら輝く鮮やかなグリーンでした。光の角度によって変化するとても深みのある輝きと色です。内装のアイボリーと相まって、アコードワゴンの気品を一層高めています。

運転フィーリングは期待したとおり素晴らしいです。低速からパワーがあり加速性能がよく、またハンドリングも、このクラスのセダンにありがちなぶよぶよっとした感じが全くなく、そのコントロールの良さは今まで乗っていた2ドアクーペ車に近いなあと思います。

その一方で、地面からの振動も本当にうまく吸収しており、静粛な車内は、サスペンションとエンジンの性能が相当いいんだろうなと感じさせます。こういうのを”しなやかな走り”と言うんだなと改めて感心しました。低音のよく響くオーディオを聴きながら走るのもいいけれど、たまには静かな車内を楽しむ高速クルージングもいいなあと思います。高品質な走りへのこだわりは、はっきりと感じられました。

納車から2週間たち、今、いい車に出会えた喜びを、家族全員でかみしめています。車を選択する考え方は人それぞれだと思いますが、私はこのアコードワゴンから「いざという時の7人乗りよりも、普段使う上での高性能の方が魅力的だよ」と教えられたような気がします。本当に満足度の高い車で、ぜひ10年以上つきあいたいと思います。
(サイドストーリー)ありがとうカローラレビン
昨年末に、12年半乗り続けた愛車カローラレビンと別れることになりました。雨が降りしきるクリスマス連休の夜、見通しの悪い四つ角での出合い頭の事故が原因でした。怪我が双方に無かったのは、本当に不幸中の幸いでした。
レビンについては、バンパーとボンネットの修理が必要で、見積もりをお願いしました。しかし、車両保険だけでは、ま
かないきれないことが判明しました。本当は、娘が小学校を卒業する来年度末くらいに買い替えを検討するつもりでいました。保険+自腹で、修理すべきか否か、悩みました。

思えば、車は不思議な存在です。4人目の家族と言えるくらい、我が家では愛されていた存在であり、私自身の思いも知らず知らずのうちに投影されていました。新婚2年目の時に購入し、それからはずっと我が家の楽しい思い出にはいつも一緒だったからでしょう。キャンプをするようになり、世の中RV車ブームの中でも、システムキャリアの利用により不満もなく乗り切ってきました。11年の車検を終えた時から、独りで運転する時などは、いつまでこうしてハンドルを握ってやれるか考えるようになっていました。いつまでも大事に乗り続ければ続けるほど、家計の方も大助かりでした。今迄故障は1度もなく、燃費も街乗りでは10km/l以上、高速では13km/lくらいでした。販売店の方々からびっくりされたのですが、今迄全て手洗いで、しかも10年間は1ヶ月に2回くらい洗っていました。
 
さて、レビンの修理についてですが、悩んだ末、断念しました。やはり愛車と言っても機械は機械。生き物ではない。
また、あと1年半後にはいずれ乗り換えの時期でした。2ドアクーペ車の後部座席は、小学校の高学年になった娘にはそろそろきついサイズになっていました。1年半乗るために大金を出すことは道楽以外の何ものでもありませんでした。

でも、そう決意した後も、何だか家族の一員がいなくなってしまったような寂しさが、今も残っています。
”レビンよ、すまない!” ほんと、車とは、不思議な存在です。

なお、年末から次の車を選択する作業に入りました。時期の巡り合わせという意味では、年度末決算を控えこれから値引き幅が大きくなるので好条件でした。レビンの車検は今年の夏だったので、車検前という意味でもよかったのでした。

次に乗る車は、以前からホンダオデッセイかトヨタイプサムのどちらかにするつもりで、貯金もしていました。年末年始休暇に入り、販売店に電話してみると、ホンダクリオ店が特別に1つ開いているだけでした。そこで、早速オデッセイを試乗しました。やはり広い。アイポイントは、思った程低く無かったのですが(まあ、レビンが低かったのでそう感じるのでしょうが)、運転の違和感はすぐ慣れそうな感じでした。ただ、結局はオデッセイを選択しませんでした。私達家族の心を捕らえたもう1台の車があったのです。それは11月末に出たばかりのアコードワゴンでした。

新聞で見た新モデルのアコードの斜め前からの写真は、目がつり上がり、グリルの形もイマイチで、おおいに失望していました。まあ、ステーションワゴンを選択することはないだろうと思っていたのであまり気にもしていませんでした。
ところが販売店で見た実物は、実に魅力的なエクステリアでした。内装はというと、これも高級感あふれてすばらしい。
そして、何度も試乗してみて、とても運転しやすいところにとても心を引かれました。これはミニバンに比較してという以上に、家内の実家の同じクラスのセダンと比べても、格段に違いました。レビンと同じように走る楽しさも味わえることを確信しました。従来モデルと違い、新型は荷室も広く、またオプションでルーフレールも装着できるので、キャンプに関しては何ら問題ありません。家内と娘が、最初に気に入ったのですが、すぐに私も気に入りました。
 一方、対するトヨタのイプサムは、強烈なアピールポイントは感じられなかったのですが、全てにわたってソツがなく、全体としてはかなり魅力の高い車のように思えました。使い勝手もかなりよさそうでした。シャンパンゴールドの試乗車の横に家族皆で立っていると、我が家の次期愛車にふさわしい車のように思えました。

新型車ゆえ心配だったアコードワゴンの価格は、ホンダが思いきってくれたお陰で、イプサムよりは高いものの、車そのものの魅力で判断できるレベルまで縮まりました。
イプサムはまだ頑張れば値引きしてくれそうでしたが、そのためには最終的にミニバンかステーションワゴンかを心の中で決着しないと不義理となるところまで来ました。
 
そして、我が家は、アコードワゴンを選び、昨日契約しました。7人乗りもいいけど、普段は3人の我が家は、実家の老父
母を入れても5人。アコードワゴンは、昔と違って、このミニバン全盛期にあまり人気は出ないかもしれないけど、少なく
とも我が家の皆は、そこにミニバンにも勝る高い価値を認めたのでした。

こうして振り返ってみると、やはりカローラレビンでの利用スタイルに近い形が、アコードワゴンになってからも続きそう
な感じです。(室内や荷室は格段に広くなりますが) 2月初に納車とのことですが、とても楽しみです。ぜひ10年以上、できたら今度こそ15 年くらい乗りたいと思っています。

なお、今日、トヨタの整備の方が、レビンの廃車手続きが終わったと書類を持ってきました。今頃、スクラップヤードで解
体を待っているんだろうなあ....  機械にも”死”があるような、そんな気がしてなりません。

いい車でした。レビンよ、長い間、本当にありがとうございました。