キャンプ&ドライブ日誌
(1)最近のキャンプ&ドライブ日誌(2004年)
10)夏のロングドライブ・星空キャンプ(2004年8月)
<夏のロングドライブ>

楽しみにしていた夏休みがやってきました。今年は6連休をいただくことができ、去年同様、千葉から家内の実家のある福井まで、愛車アコードワゴンで帰省することにしました。福井では、家内の妹家族とともに、六呂師高原キャンプ場で1泊のキャンプを行うことになりました。また、ゴルフや福井の美味しい海の幸も楽しみです。さらには、福井にUターン転職した学生時代の親友と飲む約束もあります。帰りは、中間地点である野尻湖そばにある黒姫高原のペンションで1泊することにしました。

今年の夏休みは、まさにお盆の時期になりました。となると心配なのは、交通渋滞です。初日である12日の渋滞情報を日本道路公団のホームページで調べてみると、朝6時でも花園ICまで数十kmの渋滞になることがわかりました。そこで、前日迄に積み込みを終了し、当日は朝3時過ぎに出発することとしました。
そのためには、早く眠らなくてはいけません。一方、再び仕事が猛烈に忙しくなっており、朝9時前から夜の11時半まで働くことが多く、眠るのは1時半前後です。したがって、その直前は早寝早起きの生活に切り替えなければいけません。世の中がお盆休みになった出発の3日前から、帰宅時間も早くし、代わりに早起きをすることにしました。
月曜日:20時退社 就寝22時半 →翌朝5時起床
火曜日:19時退社 就寝21時半 →翌朝4時起床
よっしゃあ! いよいよ前日は、18時に退社し、20時半に就寝(まるで小学1年並み)、翌朝は2時半に起きる予定でした。ところが、ふとんに入ってから、眠れない!! そう、1年ぶりの超ロングドライブに興奮するあまり、眠れなくなってしまったのです。

ああ、眠れそうなのに、眠れない。悶々とし、時計を見ると、10時になり、11時半になり、0時半になりました。今朝は4時起きだから、もう既に20時間も起きていることになる。もう出かけようか?! 隣では家内がすやすや眠っている。ふと目を覚ました家内に相談すると、「危ないから、今出発は駄目。横にだけなっていて。」
うーん、最悪のパターンだあ.............. .......... ...... .... .. .

目覚ましのベルに気がついたら、2時50分でした。どうも直後に眠ったようでした。

やはり、少し眠いけど、3時15分に出発となりました。中1の娘は先行して、1人新幹線で帰省していましたので、私と家内のロングドライブです。
今回は、1週間前にアコードワゴンにパイオニアの楽ナビを装着しました。一応、ボイスコントロールシステムになっているので、声で指示を出しました。まあ、すごい世の中になったものです。片道625km。到着予定時刻は10時20分と表示されました。
三郷ICから東京外環自動道を経て、関越自動車道へ。車の数は、まさに快適に走れる程度です。もう1時間遅く出るとちょっと苦しいかもしれません。ハイウエイ情報はこの先順調を伝えています。夜の闇をアコードワゴンは快調に突き進んでいきます。ナビが時折、「この先しばらく注意して運転してください」と眠気防止の注意喚起を促します。確かに睡眠不足でしたが、ここ数日間、十分な睡眠を取っていたので、不思議と眠気は全く感じません。
上信越長野自動車道との分岐点である藤岡JCTを越えたところで、休憩することにしました。ここまで来れば、もう渋滞の心配はないはずです。ちょうど5時。夜明けとなり、空が白んできました。ここで、家内が作ってきたお弁当を広げ、半分だけ食べました。
さあ、また出発です。2年前に泊まりに来た越後湯沢を越えると、青い空、そして輝くお日様が、今日も絶好の天気になることを告げていました。

アコードワゴンは関越自動車道を快走していきます。この車のいいところは、実に運転が楽で疲れないことです。2400ccエンジンはパワフルかつ静粛性に優れ、ほとんど低回転で全てをこなすため、まるでモーターが回っているかのようです。走り好きの人は、マニュアルモードに切り替えて5ー6千回転まで上げて楽しむ人もいるようですが、そんなことしたらスピードが何km/hになることか!(私はマニュアルシフトモードを使ったことがありません) ハンドリングは、最新の電動ドライブになっていますが、これがかっちりしていて、いい! カーブでの挙動が安定していて、タイトなカーブでも安心感があり、ハンドリングが対照的に軽かったレビンに比べて、より高速でカーブを走り抜けられるところは美点です。これは、サスペンション出来の良さと車体剛性の高さによるところも大きいと、雑誌の評論では書いてありました。直線道路は、静かにまるで水の上を滑るような、なめらかな走りを味わうことができます。さすが、現行フェアレディZを破って、前年度の日本カーオブザイヤーに輝いた車だけあるなと思います。運転していて気持ちいい車は、実に旅を快適なもの、わくわくするものにしてくれます。

長岡JCTを過ぎ、北陸自動車道に入りました。ここまで来ると車の数もだいぶ少なくなってきました。米山SAで一服。2回目の朝食をSA内の森の中のテーブルで食べました。蝉の声がものすごく、今日も暑くなりそうな予感です。ちょっとしたキャンプ気分になりました。

この後、糸魚川のフォッサマグナを渡り、親知子知では、長い長い連続トンネルの後、海岸線に沿って海に突き出た橋を走りました。昔の難所も、今ではその感慨も無く、ただ走り抜けるだけです。時間があれば、ちょっとあたりを散策してみたいものですが。
富山に入りますと、北アルプス連峰が見えてきます。素晴らしい天気です。石川に入ってから、横を同じ野田ナンバーのハリアーが走っていることに気がつきました。彼らも夜明け前に出て、延々と旅してきたのでしょう。
そして、福井にやっと到着しました。何回かゆっくり休んでいたので、到着時刻は11時ちょっと前でした。所要時間7時間45分でした。最近、トラックが突っ込んでくる事故のニュースが多かったので、直前のお墓参りの時に交通安全を祈ったほどでしたが、何事もなく無事到着できてよかった!

ロングドライブの楽しみは、やはり長距離を自分の運転で旅をするというところに尽きます。とてもワクワクしますし、到着してからも充実感を感じます。走りながらの気分は、ジェット旅客機のパイロットの感覚に近いのでは? あくまでも安全に、のんびりとしたスピードで、快適を心がけて。車との対話は、バイクのツーリングとはだいぶ異なると思いますが、それでもやはり操る喜びを感じます。現行アコードのシートは非常によい造りと評判ですが、全く長時間ドライブでも違和感もなく、腰やお尻の痛みも全くなく、快適でした。完全に腰やお尻に馴染んでいるって感じかな。

費用が安いのも魅力的ですね。高速料金が片道で三郷ー福井間が12,000円。燃費が荷物満載にも関わらず14km/Lの好燃費なので、5-6千円で済みました。これは、大人1人分の新幹線や航空運賃に相当します。途中給油も全く必要なく、タンクには1/3のガソリンが残っていました。

お義母さんの笑顔のお迎えの後、マッサージチェアに座っているうち、いつの間にか眠りこけてしまいました。
夜までには、家内の弟や妹家族も集まり、福井の美味しい寿司とお魚で団らんに花が咲きました。
<星空キャンプ>

翌日は、いよいよ六呂師高原でのキャンプです。義妹家族と一緒です。片道2時間程度のドライブになるはずです。
荷物は、長距離ドライブになるためシステムキャリアを装着しないことに決め、福井の実家で借りられるものは借りました。クーラーボックスは借り、コットやキャンピングベッドは持って行きませんでした。
途中コープで食料を買い込んだ後、昼食を済ませ、出発です。カーナビを設定すると、いきなりカーナビが違う方向を指示し始めました。どうも迷っているようです。仕方ないので、道路の標識に沿って走っていると、すぐに正常になりました。
福井市内を過ぎ、美山町に入りました。ここは先月の足羽川の水害で大きな被害を受けたところですが、表面上の傷跡はほとんど片付けられたようでした。
大野市に入り、九頭竜川を渡ると山を昇っていくことになります。ナビはやはり楽です。しかし、上っていくうちに、道がどんどん狭くなっていきます。ところどころ、崖なのにガードレールも無いところがあり、対向車でも来たら大変な道です。何と、ナビは、表の広い道ではなく、狭く、キャンプガイドによれば「よく閉鎖になる」裏道を指示していたのでした。やはりまだ完璧ではないんですねえ。後部座席に座っている娘と小1の義妹の子が「怖え〜」を連発しつつ、楽しんでいます。
ようやく頂上の開けたところにくると、あたりには牧場が広がっていました。
ここを若干下ったところに「KOA六呂師高原キャンプ場」がありました。

受付に行くと、「えっ? 千葉からはるばる来たんですか?!」と非常にびっくりされました。料金は6千円を超え、非常に高いのですが、温泉が入り放題ということを考えると、それほど割高ではありません。
芝生のサイトには、バーモントグリーン・パールのアコードワゴンの色が非常に映えます。義妹家族の車は、ボルボV70の赤いステーションワゴン。2台が並ぶと、結構絵になるなあ。

さて、設営開始。それにしても、ものすごい暑さです。木がサイトにないので、直射日光が降り注ぎ、早くタープを立てなければいけません。子供達にも手伝わせて、設営です。車の温度計は35度を表示していました。タープを立て、テーブルと椅子を並べると、それまでステーションワゴンのハッチに座っていた家内達が移動してきました。この後は、テントを皆で立てました。今度は、小さな甥っ子達がきゃあきゃあ言いながら、中に入って遊び始めました。
汗がポタポタ流れます。首に巻いたタオルがびしょびしょになりました。ビールを義妹のダンナさんとともにぐいっ! ぷふぁーっ! ああ、生き返る。

さあ、今度は、テニスです。中1の娘の希望で、キャンプに行くたびにテニスコートを借りて、練習相手になっています。義妹のダンナさんと私、子供達で、炎天下のテニスコートで練習開始です。暑い、暑い! また汗だくになりました。合間に飲むスポーツドリンクが非常に美味しいです。

さて帰ってからは、夕食の準備です。義弟から借りてきたバーベキューコンロを組み立て、火起こし開始。メニューはココナッツカレーとBBQです。皆で手分けして作業すると、本当に楽です。
日が落ちてきて、急に涼しくなってきました。テーブルにはごちそうが並びました。皆で乾杯。子供達はおかわり連発です。
日が暮れてからは、風がさらにひんやりしてきました。そして、闇があたりを包む頃、夜空には満天の星が輝き始めたのです。
その星空はまさに星屑を散りばめたかのようでした。
「あれは天の川だ」
薄白く雲が広がったように見える部分を指して、義妹のダンナさんが言いました。
皆、椅子に腰掛けたまま、空を眺め続けました。
そのうち、1つの星がゆっくり動いていることに気がつきました。
「あの星が動いている。もしや人工衛星では?」
「どこどこ? ほんとだ!」
「ああ、本当に動いている。人工衛星が見えるなんて! 初めてだ!」
人工衛星は、点滅する航空機とは明らかに異なりました。

「あ、流れ星だ!」
「流れ星に願い事をかけるとそれが叶うよ。」

子供達には、天の川が銀河系の中心部を横から見た姿であり、ぼやっとした白い色は、太陽と同じ星が数えきれないほど集まった光から成り立っていること、また星々の美しい光は何百万年も前に発せられたものもあり、ようやく地球にたどり着いたもので、もしかしたら今滅びた星もあるかもしれないという話を聞かせました。さそり座がよく確認できる中、今から2千年以上昔の人達が星空を見ながら考えたものが、今も伝わっているのだと教えて上げました。

小1の男の子が言いました。
「宇宙って、なんか吸い込まれそう。ちょっと怖くなっちゃった。」

温泉に入りにいってからも、またしばらく星空を眺めました。
こんなことならコットを持ってきていればよかったと思いました。首がちょっと痛くなってしまいました。

翌朝は小鳥のさえずりとともに起床しました。敷地内を散歩した後、朝風呂に入りました。
湯船では、岐阜から来た方としばし会話を楽しみました。
朝ご飯は、トーストにサラダ、目玉焼きという我が家の定番メニューです。

朝食が終了すると、子供達はキーホルダー作り教室に参加。私たちは雲行きが怪しくなってきたので、撤収開始です。残念ながら最後は霧雨が降り出しましたが、まあたいしたことがなくてよかったです。
帰りは、おいしいアイスクリームを食べました。また帰路途中、美山町の「あいくい亭」で福井名物の「おろしそば」と鮎の天ぷらをいただきました。

家内の実家に到着すると、再びぎんぎらぎんの日差しになりました。濡れたタープやテントを庭で干しました。
庭の芝はまばゆいほどで、蝉が盛んに鳴いています。夏の昼下がりがゆっくり過ぎていきます。急に眠気を感じ、昼寝をさせていただきました。
この夏、TVコマーシャルで復活の「白い妖精」ナディア・コマネチ(ルーマニア)。モントリオール五輪から28年が経ちました。彼女より1学年下の中2だった私は、もう大ファンになりました。なつかしいなあ。